親が認知症になり資産が凍結されたらどうする?

高齢化が進むとともに、本人が認知症になり、判断能力が低下し、在宅介護や施設入居などで資金を必要とするとき本人の資産が凍結され、家族が費用を肩代わりせざるを得なくなるケースが増えているという。


厚生労働省のデータでは、令和2年(2020年)の認知症患者は602万人。令和12年(2030年)には744万人となり、高齢者の5人に1人か認知症になるという研究データもある。


親が認知症になったとき、家族が代わって資産を管理する方法はないのだろうか。


一般的には、「成年後見人制度」を利用することとなる。

「成年後見人」は、本人の不動産や預貯金などの財産を管理したり、介護施設への入居など必要な福祉サービスや医療が受けられるよう利用契約の締結や医療費の支払いなどが行なえ、その手続きは家庭裁判所に申し立てをすると、後見などの開始の審判をすると同時に「成年後見人」などが選任される。


親族が「成年後見人」になるには多くの書類が必要で手続きが繫雑となり、2020年に親族が選任されたのは約23万人、成年後見人の約20%にとどまっていると12月4日付の日本経済新聞は伝えている。実際には弁護士、司法書士、社会福祉士などが選任されることが多いようだ。費用は月々2万円程度かかる。「成年後見人」が選任されるまでには東京家庭裁判所によると最短でも約2ヵ月の時間がかかるようだ。


さらに、元気で判断能力がある内に判断能力が低下した場合に備えてあらかじめ、本人が選んだ後見人を選任する「任意後見人」という制度もある。4等親以内の親族や友人など成人であれば、原則誰でも「任意後見人」になれるが、「成年後見人」と同様に家庭裁判所へ申し立てが必要となる。


また、金融資産のうち支払いに充てる優先順位が高いのは銀行預金だが、全国銀行協会は今年2月、高齢者の判断能力が低下した際に家族の引き出し依頼に対して、緊急事態に限り、家族などをあらかじめ「代理人」として届け出て、代理人専用のキャッシュカードを発行する「考え方」を示している。


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