連載コラム④有老協理事長・中澤俊勝「元気に自立した生活を送るために」

 平均寿命と健康寿命との差は、日常生活に制限のある期間を意味します。平均寿命と健康寿命の差は、2016年で、男性8.84年、女性12.35年となっています(令和2年版厚生労働白書)。この期間は介護や支援が必要となる期間です。日本における平均寿命は年々延びておりますが、元気に自立した生活ができる健康寿命を延ばすことがとても重要であることが分かります。


 健康寿命を延ばすためには、どのような取り組みが必要なのでしょうか。早いうちから毎日の生活の中に運動習慣を取り入れることや栄養バランスの取れた食事を1日3食取ること、社会活動に参加するなどがありますが、ご自身が一人で継続して取り組むためには、ご自身の意志を強く持つ必要があります。ただし、誰のサポートもなくご自身で取り組むことは、ハードルが高いと感じる方もいらっしゃると思います。


住まいを選ぶ際には、ホームの取り組みに注目


 高齢期の住まいの一つである有料老人ホームは、お元気な時期から入居することができる住まいで、健康寿命の延伸のために、それぞれのホームにて様々なサービスを提供しています。


 食事は、栄養士が高齢者に適した食事メニューを作成し、提供します。栄養面や食べやすさに配慮し、いくつかのメニューから選択ができるホームもあります。ホームを見学する際には、ぜひ食事を召し上がっていただき、味付けや盛り付け、全体のバランスなどご自身に合うかどうかを確かめてください。


 健康管理は、転倒予防や筋力強化を目的とした定期的なトレーニングをホームが実施することで、ホーム職員からの声掛けなどにより運動習慣を継続することができます。また音読や映画鑑賞、学習の機会などの提供により、声を出すことでの脳の活性化や他の入居者とのコミュニケーションの場にもつながっていきます。


 食事やアクティビティーはホームによって様々です。ご自身がどのようなサービスの提供を求めるのかを整理したうえで、ご自身に合った住まいを選択してください。


 全国有料老人ホーム協会のホームページでは、会員ホームの研究結果を動画で公開しています。サービスの質の向上を含め、ホームでは様々な課題に取り組んでいますので、ぜひご覧ください。また、協会では専門の相談員による相談を無料で行っております。お気軽にご利用ください。(談)


公益社団法人 全国有料老人ホーム協会 理事長/中澤俊勝(なかざわ・としかつ)

住友林業(株)入社後、大型建築営業を経て、2010年4月より関係会社スミリンフィルケア(株)代表取締役社長、監査役(現在)歴任。18年6月より全国有料老人ホーム協会理事長就任。高齢者向け住宅への住み替えに関する多くの相談に乗り、知見を生かした的確なアドバイスと情報を提供。入居希望者だけでなく、高齢者向け住宅の質の向上を目指す事業者との連携も深めている。


(12/9付 朝日新聞「住まいの未来インフォメーション」より)


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